そんなこんなで、おわかりいただけたでしょうか。
「本の販売に許可が下りること」を、講演をお受けする「条件」にした理由。
ホントは誰が悪いとかなんとかではなく、ぼく自身の「性分」です。
他の町でお客さんのためにと思って頑張ったサービスを、
「この町の人にはしないんだよな〜」と思いながら、皆さんの前でお話しすることが、
単にイヤなのですね、簡単に言うと。
で、本来ならば、NGだとおっしゃる主催者の方にも、それを1回1回丁寧に説明して共感を得ていかないといけないのですが、疲れてしまったのです。なので、最初から共感しあえるとわかっているところに行きたいということですね。
で、こないだ書き残した、「なぜ北折は本をたくさん売っても赤字なのか」です。
それは、「身内に敵がいる」会社に勤めていたからです。
どこでもそうなんでしょうけど、なぜか人が頑張ってることが嫌いな方たちがいるんですね。
なんとぼく、「怪文書」が出回ったこともあったんですよ〜。
今は無き、あの伝説の「噂の真相」にまで載っちゃったんですねー。
受信料の使い込みをしているだとか、自分の愛人をNHKのスタッフとして雇わせたとかの作り話を、さも見てきたかのように書く人がいてね。「不祥事担当」の部署の人から呼び出されたりもしましたよ。スポーツ新聞1社と雑誌1社が、広報に問い合わせたりしたもんだから。
そん時はすぐに誰が書いたかもバレて、上層部からぼくは訊かれました。
「犯人に対して、どのような処罰が下るのを希望しますか?」と。
せっかく「ガッテン」がお客さんの信頼を得て視聴率も20%の快進撃が続くようになってた頃でしたからね、そんなタイミングで番組の看板に汚い泥を塗りたくるような人間には、たとえ身近な人であろうと、はらわた煮えくり返る思いでしたよ。
だから、言いました。
「処罰はいりません。今後の人事でその人の不利益になるようなことも望みません」と。
「それでよいですか?」「それでよいです」と。
…あれ?めっちゃ脱線してますねえ。
なんで本を売れば売るほど赤字なのか、だったのにね。
まあそんなこんなで、身内に敵がいるとわかった時点で、いろいろ警戒しなければならないわけですね。何するかわからないから。
「皆さまの受信料から給料をもらっている人間が、講演をしてアルバイト料を稼いだ上に、会場で販売行為をして自分の本を売りまくって印税で稼いでいる」
なんてことを、尾ひれつけまくりの怪文書にする人が、いつ現れないとも限らない。
(事実、似たようなことは数年前にあり、信頼していた上司が信頼に足る人ではなかったことを知ったこともありました。その人はのちに「自分が間違っていた」と話してくださり、再び信頼することにしました。)
だからね。ぼくは本で自分に「儲け」が出ないように早い段階で決めたのです。
だいたい、講演会場に送ったり余った本が着払いで返ってくるのにけっこう運送費がかかります。「売り切れ」という事態をすごく恐れているので(だって、目の前でものすごく残念そうにされちゃうんだもん)、必ず余るようにと計算して、かなりたくさん送るから。
さらに、本を購入した人の数人に一人は「当たり」が出て、
「もう一冊無料プレゼント」をしてるので。当たりは、なるべくその喜びを味わってもらいたいからと、いつも上の方に置いとくので、「10冊しか売れないのに4〜5冊が当たり」なんてこともザラにありました。
あとは、主催者がお楽しみ抽選会をやっていれば、無償で商品として寄贈したりもあるしね。
それに、震災後に書いた本からは、「印税をすべて東北に寄付」も始めました。
震災の翌日にも講演があり、「一部を寄付します」なんて面倒だったんで、
講演料もその日から「全額寄付」を決めました。
とにもかくにも、ぼくは本を売って儲けたりは一切していません、と言える状況を作っておかなければならないと最初から思っていたわけです。
まあね、受信料から給料をもらわなくなったから、今となっては儲けてもまったくかまわないんでしょうけどね。
ここで出てきちゃうわけですよ。「性分」が。
以前ほかの町でおこなってたサービスの質を下げて、この町で仕事をしていいんだろうか!?
そんなことに頭を悩ませる、ややこしい性分なんです。
だから、どんなに赤字であっても、どんなにサインと箱詰めの作業がたいへんであっても、
お客さんのために続けなくちゃならんわけです。ややこしい性分だから。
まあね。そこまで考えてやってたのに、アホな人がいてね、うちの会社には。
「講演料を寄付したら、確定申告の際に寄付金控除を受けるはずだが、そうやって税金の還付を受けていることを視聴者から指摘されたらどうするつもりだ」なんてのたまうお方がいらっしゃって。
面倒だから、「講演は原則禁止にする」というルールを作っちゃうわけですよ。
でね。一度許可を出した講演先に、「やっぱり行くな」とかいうわけですよ。Nが付く会社のエライ人たちは。
人との約束を守るためには、会社を辞めなきゃしょーがないとしたときには、
辞めるしかないですよね、そーゆーややこしい性分だから。
まあ、そんなこんなで今日があるワケなので、「本の販売はNGです」は、
あんまりつるっと言われたくないってことなんでしょうね。
なんだか脱線話だらけでしたが、赤字の理由はそーゆーことです。
なので、公共の施設で「営利目的」でやってるわけではないのです。
営利目的の販売は許可しないという施設はあるかもしれませんが、そうではないという説明を、しやすくなればいいかなと思って、ダラダラ書いちゃいました。
すみませんです。
2015年01月29日
2014年11月03日
NHK退職、一周年記念!! 特別付録つき!!
去年の10月31日まででしたのでね、丸1年たったわけです。
この記念すべき日をぼくも夕方まで忘れていて、
家族の前で高らかに宣言してみましたが、「あ、そーなんだ」程度でした。
あと「ずいぶん前の気がするねー」くらいで。
確かにずいぶん前の気がします。
たまたま渋谷でNHKの建物を見ても、トータル22年もいた場所には、
別に思えず、久しぶりに入ってみたいとも、不思議なほどに思いません。
組織の一部の人間のダメさ加減には、今も憤りの気持ちが無いわけではないですが、
でも、NHKの悪口を言う人に同調できるかというと、そうでもありません。
かわいい後輩たちや、真面目な仲間が頑張ってる場所だとは思うので。
まあでも、そんなことも普段から思ってるわけでもありません。
なんかね。
こーまであっさりとするんだなーとは思います。
自分の場所じゃなくなった場所に対する思いって。
それくらいかなー。
辞める前と後で、生活はものすごく変わりましたが、
自分のしてることとか思ってることは、
別に何にも変わらないです。
ぼくが電波の向こうにいた人に対してしていたことと、
いま目の前で反応が見える人にしていることは、
もともとまったく同じことですし。
番組を見てると、そのことを口うるさく言う人がいなくなったせいなのかも、
と思うことはありますけどね。
あ、それでいうと、聖書かなんかにあった気がする言葉、
「私は盲であったが、今は見える」
これは言えてますね。
昔からそんなとこばっか実際見てたのですが、
NHKの番組のどこをどう直すともっと良くなるか、今の方が
めちゃ簡単に、瞬時に、きれいに見えますねー。
りっぱな大型番組ほど出来がイマイチなのも、きれいに。
会社の中にいる人たち、中でも中途半端に偉くなった人が、
「盲人化」してる感じも、今の方がよく見えますね。
でも、あまり何とも思わなくなっちゃったけど。
そんなことより大事なことが目の前にいっぱいありますからねえ。
今回は、「1周年記念」であることに加え、ちょー久々の
「NHKを辞めたワケ」カテゴリであること、さらには、
先月は1回しか更新しなかったお詫びの意を込めて、特別付録として、
ぼくが辞めるときに提出した「退職届」を大公開!!
もちろん本物です。
※これが実物。

しっかしまあ。退職届がこんだけビッシリの人も、
うちの会社には少なかったでしょうね。しかも、途中で太文字の、
POP体の文字を使った人は、たぶん初めてでしょ。
ちなみに、最後の6行は、上司から「考え直せないかね?」と
聞かれた際に、いったん引っ込めて書き足した文言です。
未練たらたらに見えますが、何かで揉めて裁判沙汰にでもなった際に、
「勝手に辞めたくて辞めたんだろ」と言われないためにと思って。
実際そうでしたから、ホント。
「このような組織の在り方でよいのか、世に問うためにも」。
ま、少しは頑張りますか。
長いことお世話になったんだし。。。
あの、……そのうちね。
この記念すべき日をぼくも夕方まで忘れていて、
家族の前で高らかに宣言してみましたが、「あ、そーなんだ」程度でした。
あと「ずいぶん前の気がするねー」くらいで。
確かにずいぶん前の気がします。
たまたま渋谷でNHKの建物を見ても、トータル22年もいた場所には、
別に思えず、久しぶりに入ってみたいとも、不思議なほどに思いません。
組織の一部の人間のダメさ加減には、今も憤りの気持ちが無いわけではないですが、
でも、NHKの悪口を言う人に同調できるかというと、そうでもありません。
かわいい後輩たちや、真面目な仲間が頑張ってる場所だとは思うので。
まあでも、そんなことも普段から思ってるわけでもありません。
なんかね。
こーまであっさりとするんだなーとは思います。
自分の場所じゃなくなった場所に対する思いって。
それくらいかなー。
辞める前と後で、生活はものすごく変わりましたが、
自分のしてることとか思ってることは、
別に何にも変わらないです。
ぼくが電波の向こうにいた人に対してしていたことと、
いま目の前で反応が見える人にしていることは、
もともとまったく同じことですし。
番組を見てると、そのことを口うるさく言う人がいなくなったせいなのかも、
と思うことはありますけどね。
あ、それでいうと、聖書かなんかにあった気がする言葉、
「私は盲であったが、今は見える」
これは言えてますね。
昔からそんなとこばっか実際見てたのですが、
NHKの番組のどこをどう直すともっと良くなるか、今の方が
めちゃ簡単に、瞬時に、きれいに見えますねー。
りっぱな大型番組ほど出来がイマイチなのも、きれいに。
会社の中にいる人たち、中でも中途半端に偉くなった人が、
「盲人化」してる感じも、今の方がよく見えますね。
でも、あまり何とも思わなくなっちゃったけど。
そんなことより大事なことが目の前にいっぱいありますからねえ。
今回は、「1周年記念」であることに加え、ちょー久々の
「NHKを辞めたワケ」カテゴリであること、さらには、
先月は1回しか更新しなかったお詫びの意を込めて、特別付録として、
ぼくが辞めるときに提出した「退職届」を大公開!!
もちろん本物です。
※これが実物。

しっかしまあ。退職届がこんだけビッシリの人も、
うちの会社には少なかったでしょうね。しかも、途中で太文字の、
POP体の文字を使った人は、たぶん初めてでしょ。
ちなみに、最後の6行は、上司から「考え直せないかね?」と
聞かれた際に、いったん引っ込めて書き足した文言です。
未練たらたらに見えますが、何かで揉めて裁判沙汰にでもなった際に、
「勝手に辞めたくて辞めたんだろ」と言われないためにと思って。
実際そうでしたから、ホント。
「このような組織の在り方でよいのか、世に問うためにも」。
ま、少しは頑張りますか。
長いことお世話になったんだし。。。
あの、……そのうちね。
2014年03月27日
ぼくがNHKを辞めたワケB
「うそ、あるいは口から出まかせ」
新年度が始まりますね。ぼくが「ためしてガッテン」の制作から手を引いて、
ちょうど丸1年になります。
26年のぼくのNHK人生、
それはそれは、すご〜〜〜く幸せなものでした。
ただ、残念ながら、最後の1年はそうではなかった。
この「幸せ・不幸せ」について、ひとつ記しておきますと。。。。。
ガッテンの制作を断念せざるを得ない事態がうちの会社で次々と起こった頃のこと。
いろんな人と話した中で、ただひとり直属の上司であるT部長だけが
他の人とは違う言葉を口にしました。
「辞めない方がいいって、絶対。」
この言葉、なんの根拠があってのことだったんでしょうかねえ。
会社はその後「珍獣もみりん」(会社では「もみー」と呼ばれてるらしい)が
国民の信頼と職員の気力を奪う言動を繰り返し、かつそれに伴い、
上層部も意味不明な動きになり、真面目にお客さんのために頑張る人にとっては、
ますます残念なことが増え、明るい兆しは見られないそうです。
一方でぼく自身は、先日(3月24日)のブログに書いた通り、
会社にいた頃とは本当に別次元の、と〜〜っても幸せな日々。
「うちの会社に居続けた方がいい」
…はずがない!!じゃないですかねえ。
あ、関連会社に天下ったりできた方が幸せ、ということだったのかな?
でも、そんなことをぼくが幸せだと思わないことくらい、
つきあいの長い上司なら知ってたはずなのに、何だったんでしょうね(笑)
まあでも、この程度ではない、もっと悪辣な感じの
「ウソ、あるいは出まかせ」もありましたからね。
いや〜、いろいろありますよー、うちの会社。
それについては、またそのうち。
㉥
新年度が始まりますね。ぼくが「ためしてガッテン」の制作から手を引いて、
ちょうど丸1年になります。
26年のぼくのNHK人生、
それはそれは、すご〜〜〜く幸せなものでした。
ただ、残念ながら、最後の1年はそうではなかった。
この「幸せ・不幸せ」について、ひとつ記しておきますと。。。。。
ガッテンの制作を断念せざるを得ない事態がうちの会社で次々と起こった頃のこと。
いろんな人と話した中で、ただひとり直属の上司であるT部長だけが
他の人とは違う言葉を口にしました。
「辞めない方がいいって、絶対。」
この言葉、なんの根拠があってのことだったんでしょうかねえ。
会社はその後「珍獣もみりん」(会社では「もみー」と呼ばれてるらしい)が
国民の信頼と職員の気力を奪う言動を繰り返し、かつそれに伴い、
上層部も意味不明な動きになり、真面目にお客さんのために頑張る人にとっては、
ますます残念なことが増え、明るい兆しは見られないそうです。
一方でぼく自身は、先日(3月24日)のブログに書いた通り、
会社にいた頃とは本当に別次元の、と〜〜っても幸せな日々。
「うちの会社に居続けた方がいい」
…はずがない!!じゃないですかねえ。
あ、関連会社に天下ったりできた方が幸せ、ということだったのかな?
でも、そんなことをぼくが幸せだと思わないことくらい、
つきあいの長い上司なら知ってたはずなのに、何だったんでしょうね(笑)
まあでも、この程度ではない、もっと悪辣な感じの
「ウソ、あるいは出まかせ」もありましたからね。
いや〜、いろいろありますよー、うちの会社。
それについては、またそのうち。
㉥