北折一ブログ

2017年03月07日

この度の残念すぎる出来事につきまして。

取り急ぎですみません。
まだ「ぐるぐる感」がハンパなくて、自分の気持ちをどうまとめてよいものやら途方に暮れていますが、とりあえず今の段階でお伝えしたいことを、少しだけ書きます。
(とか言って、また長くなりそーでもありますが…m(__)m)
たくさんの方に、さぞ消沈しているだろうとご心配のお声がけをいただいてまして、まずはお礼を申し上げたいと思います。また、どう声をかけてよいやらわからないで沈黙を守ってくださってる方々にもお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
もちろん心を傷めてはいますが、落ち込んだりはまったくしていませんので、どうぞご安心くださいませ。(ガンガン連絡くださって大丈夫です。)
ぼくのことを知る多くの方のお察しの通り、ぼくさえ辞めていなければ、この件は放送されていないどころか、正式な提案文書にすらならないうちに、「ない話だね」で終わっていた話でしょう。
辞めて4年近く経ってるのですが、それを思うといまだに申し訳ない気持ちはすごく強いです。関係ねーじゃんの話かもしれませんが、そう思ってしまう気持ちは、ずっと背負ってきちゃってますので。
それはそれとして。
NHKも「ガッテン!」も、叩かれて当然のことをしたわけですので、叩かれるのは仕方がないことだと思いますが、僕が一番強く思っているのは、ヘンな叩かれかたで真面目に頑張っている若いディレクターたちが意気消沈しすぎたり、締め付けが厳しくなって思い通りの番組作りができなくなってしまうのは、やだなーということです。番組スタッフの中には、かつてのような番組作りをしたいと訴えてがんばってる熱いディレクターも何人かいることを、ぼくは知ってます。

番組のホームページには、「混乱の原因は番組にあります」とありましたが、ぼくはそうではなく、その上の管理職に全責任があると思っています。
「行き過ぎた表現」は、すでにここ2年くらいの間に急激に加速していました。恥ずかしくて見ていられないくらいに。その責任は番組にもあるとしても、真っただ中にいる者たちには見えなくなってしまうものが多いのは、ある程度はやむを得ないと思います。それをズルズルと見過ごしてきたのは、その上の管理職です。今回に至ってはあんなものを放送したらどうなるか、フツーに想像したら素人さんにもわかるようなことがわからず、OKを出してしまってる管理職たちの間抜けぶり。これはもう、怒りとかあきれとかじゃなく、びっくり仰天レベルです。そうならないように管理するのが仕事でサラリーマンの平均年収の3倍くらいもらってるくせに、少しも何にも働いてなかったってことですからねー。30年も番組作ってきて、番組制作局のトップでーすって、何をしとったんじゃ!!の話です。上がそんなだったら、下が間違えるのも無理はありません。

これは今に始まったことではありません。
じつはぼく、番組制作局から研修センターに出向する直前の2か月間は、「ためしてガッテン」の演出から一切手を引きました。その目的は、ぼくがいなくなった時に何が起こるかをちゃんと確認して、改善すべき点を指摘しておこうと思ったからです。
番組上イケてない部分について、当時の科学・環境番組部長に伝えましたが、答えは「そうかなー」でした。わからないんですよね、イケてるかイケてないかが。
で、辞令の交付式の場で、番組制作局長(正式名は制作局長)にも直接言いました。
「この2カ月で、『ためしてガッテン』で放送していいレベルが維持できてないものが数本出ちゃいましたが、どれくらい気づきました?」
それに対する局長の答えは、「気づいていません」。
「それは気づけなかったということですか?見てなかったってことですか?」
「…気づいていません。」(国会答弁風でした)
あきれますよねー。実際にぼくのところにはすでにその時点で、「なんかこないだの放送、ダメだったんですけど」という声がいくつもメール来ちゃうほどのレベルだったのに。
局長試写のためにわざわざ1週間取ってあるので、見ていないとは言えません。見てたのに気づけなければ、「ぼくちゃんぼんくらでーす」の世界。なのにそう答えたということは、もしかしたら、本当にぼんくらなのか、あるいはとんちんかんな答え方をして更なる突込みが入るのを恐れたのか。今となってはわかりません。
でもそんな人がその後出世して、なんとなんと「理事さん」になれちゃう。なんという素晴らしい会社なのでしょう。
責任を負うべき人が負わなければ、あーゆー問題が起きちゃうのは、今後も防げないと思います。たぶん自分のせいだとは思わない人ばっかりで、「ガッテン!もえらいことしてくれたよなー」くらいに思ってるのでしょう。ぼくに言わせれば、「切腹モノ」なんですけどね。お客さんが番組を信じたいという気持ちを無責任にも見殺しにした罪は、うちの会社では薬物で捕まるとかよりもはるかに重いと、ぼくは思っています。

今回のことで、あの「週刊文春」から取材依頼がありました。
雑誌の性質上、思いっきり叩くのでしょうから、そこにぼくが加担してしまうと、かわいい後輩たちには不快で悲しい仕打ちになると思います。迷ったのでNHKにメールしてどうすべきか確認しました。すぐに帰ってきた返信は、「あんたには関係ないんで」くらいの木で鼻をくくったような返事(国会答弁風)。その危機管理力の低さにもあきれ返って、取材を受けました。
まあね、会ってしまうと言いたいことが山ほどあって全部しゃべっちゃいそうなので、メールのやり取りだけにしました。お伝えしたのは、今ここで書いたようなことばかりで、とにかく上の人のぼんくら度合いのせいであって、真面目に頑張ってる若い人たちが消沈しないように配慮していただきたいと、5回くらい繰り返しました。記者の方は感じのよい方でした。が、紙媒体の取材では何度かだまし討ちのような目にもあってるので、ぼくの気持ちがどこまで反映されるかは、信じるしかありません。とにもかくにも、NHKの上層部に「しっかりしてくれよ!!」と言いたい一心ですね。

本当は、まだまだそんなもんじゃない複雑な思いが、心の中でもじゃらこじゃらなんですけどね。後輩たちに対する思いもいっぱいだしね。そりゃアカンでしょの番組は、表立って問題化してないだけで山ほど出てるわけなんで。どーしたらいいか、ちゃんと考えるよーにね。「お客さんに寄り添ったフリ」ではなく、「本気で寄り添う」気持ちが強ければ、今回のネタは提案会議にも出せないことがわかるはずだから。

あああ〜すみません。やっぱりめちゃ長でしたね。
てゆーか、旅シリーズとか去年だした新刊本の話とか、書かなきゃいけないことたくさんあるのに、こんなの書くことになるなんて(泣)。

2015年12月17日

「NHKのことが嫌いなんですか?」(すみません、今回も長いです。)


現役のガッテン班の人たちとは、長いこと飲んでいませんが、
じつは、そこそこNHKの人たちとお付き合いはあります。
番組内容の相談に乗ったり取材先の紹介をしたりも、求められればふつーにできる限りのことをします。自分の番組のDVDを送ってくれてアドバイスを求める人にも、もちろん「無料」でアドバイスをしたりもするし、進路相談みたいなことも。
NHK時代にはそれほど深いお付き合いではなかった地方の若い人が多いのが、おもしろいといえばおもしろいし、なによりも、「ありがたいなー」と感じています。
九州とか関西とかね。番組制作じゃない人たちともね。ありがたいし楽しーので、ホント幸せな時間です。

その中である飲み屋さんのカウンターで聞かれたのが、
「北折さんのブログよく見てて思ったんですけど、NHKのことが嫌いなんですか?」

酔ってたんでどう答えたかきちんとは覚えてませんが、
嫌いなわけないじゃないですか〜。
確かにイヤな辞めかたもしてるけれども、今のぼくを育て上げてくれたのは、完全にあの会社ですからねー。
いろんな人が「北折さんはどこにいても北折さんになったと思う」とおっしゃってくれますが、ベースはそうかもしれないけれども、ぼくの体は、あの会社でしか得られなかった化学反応で出来上がってますからね、間違いなく。
その御恩は、すっかり返し終わったと思ってますが、恩返しが終わったからと言って、忘れるはずはありません。

でもね。だからこそですが、嫌いなのです。とっても。
NHKのダメな部分が。
年老いて老醜をさらすようになっても、父親には立派な父親で会ってもらいたいと願う息子と同じ心境というのかな。ダメな部分がダメであってほしくないのです。いたしかたない部分はいたしかたないでよいんです。でもダメな部分は、正してほしい。強くそう思っています。
他の辞めた人たちもそうだと思いますが、組織から出ると、
そのダメな部分がね、よ〜〜〜〜〜〜く見えるようになるのです。中の人には見えないものも。
ましてや!!
組織の中にいるときから、そーゆーのはちゃんと正そうと、ふつーなら見過ごすことを、
会長・副会長や理事に直訴状を書いたり、コンプライアンス室の不正義とも闘ったりしてきた人間ですからね。なんか書いちゃうんですよね。
NHKのことが本当に嫌いだったら、「無関心・無視」のほうがよっぽどラクだし、人からも「どーなのかね?」と思われなくて済むからいいに決まってますよね。

若い人と飲んでていつも思うことは、ホントに素晴らしい人材に恵まれた、素敵な職場だなということです。少々甘い部分もある職場だからこそ育つ人がいるのも、ぼくは常々目の当たりにしてきたので、そんな人が頑張り続けられるいい職場であり続けてほしいと、いつも思ってます。
「うっそだ〜」と思う方もいるかもしれませんが、ホントです。
この2年で、以前よりも「関心が薄れてきた」のも事実ですが、ホントです。

ぼくは辞めちゃってからでも、たとえば受信料制度について、
「なぜ払わなきゃいけないんだ!?」という人たちに丁寧に説明もしてきたし、
番組の悪口に対しては、ガッテン以外でも、誤解に基づいていないかを聞いてぼくの見解も伝えて理解を求めたりもしてます。ふつーに、というか当たり前に。
たまたま番組のイケてない点を見つけては修正・指導する仕事をずーっとやり続けてきたので、アラもあっという間にいくらでも見つけちゃうし、ガッカリすることもありますけどね。
でも、ちゃんと心のこもった番組は、すぐにわかるし、どう導けばもっとよくなったかも見えたりするので、それを応援したい気持ちは、今も山ほど持ち続けてます。
だから、飲みにも行くのです。日程が合わないもの以外は、絶対に断らずに。

まあね。確かにブログとかFB見ると、「嫌いなのかな」と思われちゃう内容も多いのかもなー。
そのことは、飲み屋さんのカウンターで反省もしました。
罪滅ぼし、というわけでもないですけど、ホントにそうなんだという証拠を載せときますね。
ぼく、辞めたくて辞めたんじゃなく講演を禁じられたからNHKを辞めたのですが、
その講演では、辞めた後にもかなり長い時期、ラストのラストのスライドで、
こーゆーの出してました。毎回必ず、例外なく!!!

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在職中から、よくお客さんに「しばらく払ってなかったけど、こういう人が作ってるんなら払います」と直接言われるという、作り話のような事実が、本当に何度となくありましたからね。
それにね。営業の人たちも好きだったからです。
受信料拒否が相次いだ時期に本当に嫌な思いしかできない状況の中、頑張ってきた人たちを知っていたので、在職中にもコールセンターの「営業担当のフロア」の人たちに差し入れを送ったり、番組司会者に激励の手紙を書いてもらって、それを貼ってもらったりもしてました。
しかも、一時期は講演時に受信料のパンフも配ってましたんですのよ。NHKの仕事とは関係ない話をするときも毎回自分で営業さんのところに取りに行ってまでわざわざ。(⇒そちらから持ってきてほしいと連絡したら、なぜか断られて終了しましたが。)
まだまだあります。4か月しかいなかった研修センターの営業担当の人たちにも、とてもよくしてもらって、その後も飲みに行ったりしてるし、センター長も営業出身で、いきなり辞める暴挙に出たぼくに対して個人的に送別会を開いてもらったりもしたし。
NHKがよい会社であり続けるためのお手伝いを、外からも援護射撃をしようと思ってた、その証拠がこのスライドなのです。「辞めてしまった会社とはいえ、仲間たちがまだ頑張ってますので。」と言い添えてね。
半年たって講演のアンケートに、「もう受信料の話はよいのでは?」と書いてあるのを見つけるまで、バカ真面目にずっと続けてたんですよ〜。

まあそんなわけで、NHKの「ダメな部分だけ」が嫌いって話でした。
こーゆー話は長くなりますね。毎度毎度すみません。m(__)m
この件、まだまだ語り切れてない部分はまたあらためて。



2015年05月14日

困った時のFacebook流用シリーズ?

すみません。5月は20日間で14本という、講演・研修ラッシュです。
ということは、すなわち!電車・飛行機ラッシュでもあります。
ということはすなわち!それらの手配ラッシュでもあり、
書籍の取り寄せ・サイン記入・箱詰め・送付ラッシュでもあり、
地方での宴会ラッシュでもあります。
だから許してね。
こないだFacebookに載せた情報を、コピペしちゃうこと。
でも、ちょっと探すと「しゃべってる北折」を見ることができます。
しかもほろ酔いで。
前回の続きでもあるんですが、テレビに出た話でーーーーーーーす!!
(*ノωノ)

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えっと。
…まあその。予想してたよりも早過ぎな感じで、
検索すると、もうすでに動画も見ることができちゃうので、白状します。
じつはぼくが出演させていただいたトーク番組が、昨日オンエアされました。
東京ではMXテレビがいずれ放送しますが、
放送日未定なので、局からDVDが送られるのを待つつもりでいました。
ところが、そのテレビ局のある兵庫県の保健師さんが、
なんとオンエア画面をskypeで個人的に生中継?してくれることになり、
直前にアカウントを取り、リアルで見られました。
関西のご家庭の茶の間で映ってるテレビを、東京で覗き見る。
何とも不思議な体験。
当然っちゃ当然ですが、酒無しでは見られませんでした。
はー。
でも、すごくいい編集で、めちゃホッとしました。
元々話そうと思って準備してことはほとんど話せませんでしたが、
上手に乗せられて、なんだかよくしゃべってます。
いやー、イベントとして楽しかったなー、やたらと。
西宮市のS保健師さん、めちゃありがとございました!!!!!
そして。
すでに動画がアップされてることを、FBで愛知県の人が知らせてくれました。
IT社会なんですねー。。。


初めて出演依頼があった時から、お受けするかしないかを迷い。
収録が終われば終わったで、オンエアを皆さんにお知らせするか迷い。
そして今も。
ここまで書いたんなら、ここに張り付ければよさそうなんですが、迷い。
あー、迷うけど。
見て見て見て〜!!って気持ちにはまだならないので、
探してまで見たい人だけに見ていただきたいので、
すみません。まだ今日のところは。。。
検索してみてくださいませ
「Youtube」にも「ニコ動」にも出てます。
今さっき、気になってニコ動見てみました。
ごく少ないのですが、文字が流れてました。
不思議な感触。
「作り手がこういう人ばっかなら受信料払ってもいいと思えるな」
こんなうれしい感想もありました。
そーゆーディレクターを平気で辞めさせるNHK。
あ、すみません。また飲んでます。
近いうちに自分でリンク貼るとか、ベラベラ感想やらウラ話やら書くとか、
そんな気分に、なればしちゃいそうな気もしてます。
なんじゃそれ的な感じですね。
だって、不思議過ぎるんだもん。台本もないとこでしゃべってる自分。
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