北折一ブログ

2018年10月15日

すげー熱気A

国際歯科大会は、前夜祭からしてホント巨大パーティだったのですが、
このパーティ、なんて言うかね、集まる人の顔がいいんですよ。
それは、歯科医師・歯科技工士・歯科衛生士の各部会が、全部一緒くただったからだと思います。
ずっと昔からの持論で、もう10年近くも前に、ぼくは当時の日本歯科医師会会長に公衆の面前でハッキリと申し上げたことがあります。全国歯科保健大会の高知県大会のステージ上で、です。
「選ばれる歯医者さん」とは対極にある歯医者さんとは、どんな歯医者さんなのか。
それは、ホームページの「スタッフ紹介」のところに、「院長挨拶しか載っていないところ」です。
もちろん完全に私見です。(ま、いちおう日本語の使い方にも気遣っていて、「選ばれない歯医者さん」とは言ってません。似たようなもんですが。)
どーゆ―ことかというと、「ひとりでみんなの歯を守れますか?」ということなのです。
ぼくは長いこと、チームでないとできない仕事をしてきましたから、もんのすご〜〜〜〜〜く!!!知ってるのです。だいたいにおいて、上に立つ人よりもそうではない人の方が、大事な仕事ができること。特に、「思いの強さ」がモノを言う仕事においては、てきめんにそうなんだと。
だからだったんですね、この大会がぼくにとって、とても居心地のいい場所だったのは。
当たり前ですが、最先端の国際大会なので、歯科医師部会では「最先端」ばかりに目が行く人もたくさんおられたことでしょう。そんな人が最先端の人たちを見つけることができるパーティでもあったのですが、そういう場に、院長が歯科衛生士さんや受付さん含めたスタッフを連れて参加しているケースがとっても多いのです。こんな会に参加するのは初めての人も多かったことでしょう。ホントね、何度も言うようですが、顔が輝いてる人が多かったです。
講座に参加してる人たちもそうです。楽しんでる感じがとてもするのです。つーか楽しんでましたね。結局ぼくは歯科衛生士部門にしかいなかったので、ギラギラした歯医者さんをあまり見なかったせいもあるんでしょーけど。「純粋に目の前の人をすくいたいだけ、だから学びたい。そしてこの学びは楽しい」…そんな感じ。
講座で印象に残ったのは、「上の先生」のプレゼン講座は別として、「キャリアメイクセッション」でした。まあひとことで言うと、「なんでただの歯科衛生士でしかなかった私が、こんな会で人前に立ってしゃべってるのか」を、何人かが語る会。
とてもよいのです、これが。
「ちょっと頑張ってみたら楽しかったんで、ついつい自分流に頑張って楽しんでたらますます楽しくなって、こうなったのでーす!!」と語る人たちの、なんと生き生きとしたことか。そこには、上手なプレゼンなんて、全然いらない!! むしろ上手ではないから心をつかんでいるのです(いや上手なのですよ、もちろん。でも賞賛を狙ったようなプレゼンではない)。自分もいつかはああなりたい、そこまではいかなくても同じ喜びを感じたい、という夢が、本当に空間に色がついてるかのようにその部屋には充満してました。
そこで見た3人のうち2人(あ、座長のM先生を入れると4人のうち3人)は、かつてぼくの講座も聴いていただいたことがある人でした。大阪と京都と福岡の人ですよ。もうね、なんといううれしさでしょ。とってもしあわせでごじゃりました。

この大会を通じて、日本歯科衛生士会会長はじめ何人かの演者が指摘していたのが、「離職率」の高さでした。せっかく頑張って資格を取って働き始めて、3年以内でやめちゃう人の多さ。そして、結婚・出産でいったん離れた後、戻らない(戻れない)人の多さ。大きな課題です。でもね、座長のM先生のところなんてすごいですよ。ほぼ全員が!何人産んでも!!戻ってくる。赤ちゃんくっつけたまま働いてる人もいる。極め付きは、4人の女性の並んで写ってる写真。左から、「6か月7カ月8カ月9カ月!!」ですって。みんなポコポコ産んでるのです。(…すみません。安心して産めるってすごいことなんだというのを強調するためだけの表現で、どこにも少しにも他意はありません。)パートナーの転勤について行く人くらいしか、まったく辞めないんですって。
この医院にはさまざまな手当てがあって、たとえば「妊娠中の体調不良によるお休みは、すべて出勤扱い」「子どもの面倒を本人のお母さん(義母含む)が見てくれる場合は、お母さん手当て支給」などなど、「経費」だってかかるのですが、「そんなのやっすいもんですよ」な話だということは、ぼくも女性スタッフに支えられてた職場が長かったんで、話としてはよく理解できます。職場にとっても世の中にとっても、はかり知れない(はかれないし)ものすごい貢献度ですからね、女性。だって、地元の人たちはみんな、誰が何人目を産んでるのか、ふつーに知ってるんですよ(という話は、じつはぼくの新著にも、ちらっとだけ載せてます)。しかも、去年から産休取っててもうすぐ復帰する人の予約が、まだ戻ってきてもないのにすでに1カ月全て埋まってるんですよ。自分の産休明けをそんなふうに待ってくれてるお客さんばっかだもん、そりゃ辞められないし、そんな人辞めさせてる場合じゃないですよねえ!!

そんな話にもたくさん触れることができた国際歯科大会でしたが、一番の感動は、京都から総勢20何人かで大挙して乗り込んで来た歯科医院の晩餐会に飛び入りで参加させていただいたことです。
中華街の大きなお店のワンフロア貸し切りの、とてもいいパーティでした。
もうね、女という文字をピラミッド状に3〜4段重ねの大盛り上がり!!(漢字の話です)
それもそのはず、院長が挨拶でこんなこと言ってたのです。
「8年前、まだ歯科医として右も左もわからなかったときにこの学会に来てめちゃ感動して、それ以来ずっと!! いつかこの学会にスタッフ全員を連れてきて盛り上がる。これが長年の夢だったんだ!!」と。その院長の夢のまんまの大盛り上がりなのです。そりゃ盛り上がるのです。
そーまで大騒ぎなのに、飛び入りゲストとして、岡崎先生(モンゴル大学客員教授)とぼくが発言させていただいたときには、ビックリするくらい全員がピシッとひきしまって人の話を聴き、きれいにギャグにも反応し、そのあと質問もしてくれる。なんていいチームなんでしょ。もう大感動でしたよ。次の日京都に一緒に帰りたくなっちゃうほどの。
経営者としては大変な出費(京都から20何人、新幹線ですからね。ホテルも豪勢だったようだし中華三昧だったし)だったのでしょうけど、こんなすごい思い出ができちゃったら、このあと何年も、もんのすご〜〜〜く働いちゃいますよね、全員が。素晴らしすぎる投資だと思います。だからあんなに気持ちよくはしゃげるんですね。
チームでの仕事を離れて、ずっと一人でお仕事するようになって丸5年。ロンリーハートロンサムおじさんのぼくは、パーティお開きのあと、ひとり余韻にひたりながらJRを乗り継いで、我が家に。…たどり着く直前に思わずもう1軒行っちゃいました。日本酒の気分になっちゃったんだもん。
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じつはね。この京都の院長先生が、もう7〜8年前かな、岡山でぼくの話を聴いてくれてたんですよ。終わった後の打ち上げに、ぼくの後輩(岡山局に当時いた人たち)が合流して、夜中まであーでもないこーでもないと話してるのを見ていて、「うわー、チームで仕事してるんだなー」と思ってくれてたんですって。そしてそんなぼくがチームを離れるって、どんなに心が引き裂かれる思いだったんだろうって、ずっと心配してくれてたんですって。
 …大変申し訳ありません。m(__)mm(__)mm(__)m
そんな、たいしてなんとも思わなかったです。寂しいとか何とかは。確かに、十数年もの間、毎週毎週欠かさずに、水曜の夜は「朝までコース」で打ち上げをやってましたが、それが急になくなったことについても、違和感はあったものの、寂しい感じではなかったなー。
なぜかと言うと、ぼくの存在も知らない全国の番組のファンの人たちに申し訳ない気持ちがめちゃくちゃ強すぎて、寂しいとか思ってる間がなかったから、ですね。(その申し訳ない気持ちがいまだに消えないどころか、ちょくちょく新たに湧いちゃうことについては、なんとかならんものかい、と思います。)

それにね。
「こーゆー素敵な時間が、ところどころでぼくを待っててくれてる」ことを、
ぼくは、よ〜〜く知っちゃってますから。(^_^)v

ま、そんな感じで、皆さまからの楽しいお誘い、いつでもお待ちしてますからねー!!
もちろん、「久しぶり」の人からのお誘いも。(^_^)v(^_^)v


posted by kitaori at 02:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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