北折一ブログ

2017年07月20日

北折、散ル?

ひっっっさしぶり!!にお仕事のお話、それは…。
ホント生きててよかった生まれてきてよかった〜〜〜と思える群馬のお仕事でした。
だってね。
呼んでいただいた研修会の隠しテーマが、「北折前・北折後の世界」なのですよ。
県内の様々な企業で働く産業保健師さんたちの勉強会で、3年前の7月にも3時間半お話ししました。今回も午前午後それぞれ約2時間ずつ話したのですが、それだけではなく、3年前に聴いていただいた方たちが、その後自分の働き方が変わった様子を報告。つまり「北折後」がどうなったのかを、次々と発表してくださったのです。
じつは群馬では、「北折前・北折後」は、すでに「状態を表す言葉」として一般名詞化されてるのです。ホントです。
もうねえ。泣けますよ。マジで。
だって3年前に1回聴いただけの人が、「それ以前の自分の仕事」を暴露しながら発表するんですよ。もちろん「今との違い」を表現するためなのですが、ふつーできますか、これ!? 
だってだって、「真面目ではあったけど、そーとーイマイチだった自分」をさらけ出すんですよ。

保健師という仕事は、ある意味で言えば、じつに残念でかわいそうな仕事です。ぼくは幸いにして、それがお医者さんよりもはるかに優れて素晴らしい仕事だということを、ちゃんと知る機会に恵まれましたが、世間一般の人にはほとんどそのことが知られていません。
お医者さんは、病気を治す人。保健師や看護師は、その下働きをする人。これが多くの人の認識です。ちょっとわかってる人だと、「医者でもないくせに、俺の生き方にあれこれイチャモンつける人」という認識。
でも考えてもみてください。医者は確かに病気を治す人かもしれませんが、基本それは、病気に「なっちゃった」人で、「壊れたから直してください」と自らの意志か搬送によって、「向こうから訪れた」人に対しての話。(基本、とちゃんと書いておきましたからね。)
保健師はそうではなく、「壊れる可能性のある人」を「事前に見つけ」て、「壊さないように導く」のがお仕事なのですよ。どっちがありがたいですか?
なのに残念なことに、「医者でもないくせになんで俺の生き方に対してとやかく言うんだ!?」「どこもなんともないのに、うるさいんだよ。医者でもないくせに!!」と一般人から責められるばかりか、医者からもいじめられることが多いのです。
「数値が高いくらいでどこも悪くないやつをいちいち来させるな!!」「保健師がなんと言おうが、医者から見れば大丈夫だから」…なんて、日常茶飯事。それって、「壊れてから来いよ」って話じゃないですか。でもこの程度ならまだしも、なのです。「予防とかされちゃったら、おれの稼ぎが減るだろが!!」という、「医は仁術」を少しも理解しないお医者さんも、現実に少なからず存在するのです。ぼく、何度もこの目で見てます。天下の日本医師会の会長までもが、宴席でそれに近いこと言いましたからね、ぼくに向かって直接。
たとえて言うならば、「風邪ひかないように暖かくしてね」とお布団掛けてくれる人が、「風邪ひいてくれなきゃ困るんだよ!!」と布団を引っぺがしちゃうような人から、いじめられてるんですよ。
なのに、なんとその患者(になる予定の人)本人からも、「オラ見ろ!!布団なんていらねえって言ってるじゃねえか!!」みたいなこと言われちゃう。あるいは「はいはいわかりましたよ」と受け流されてきれいに無視され、風邪ひかれちゃう。
シュンとするわ怯えるわ脱力するわでたいへんな中、「でもあなたのことが心配だから」と、日々まっすぐ健気に頑張ってる方々がとっても多いのが、保健師というお仕事なのです。

だからこその、ガッテン流=北折流、なのです。
「だったら、もーちょっと上手にやればいーじゃないですか」の世界です。
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まっすぐで健気すぎる人が多いからこそ、「多少ズルくてもチャラくてもいーじゃないですか、それで相手が少しでもよくなるんなら」を、極めて真面目な演出論として、ギャグもいろいろ混ぜつつお話ししています。もちろん「すぐに使えるワザ」も紹介してますが、サブタイトルに「演出家的発想法のススメ」とつけてるように、「従来型のお仕事」に対して「新たな発想を加える」ためのポイントを、手を変え品を変えお伝えしてます。
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そしたらねー。もうホントすごいのです。発表のサブタイトルが、「受講後、私、変身しました」なんですよ。しかも、それを発表するパワポのスライドの作り方が、「え?1回しか受けてませんよね、僕の講座」と驚いちゃうほど、完璧にできちゃってます。つーか、ぼく自身がぐいぐい引き込まれてるし!! 
ぼくがスライドに引き込まれるなんて、めったにありません。全国的に有名なドクターのうち、ごくごく一部だけ。それを、地方の工場の人事部所属の人が次々とやってのけてます。
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もちろん、発表だけじゃないですよー。社内の健康づくり施策の企画力が、一撃で激変なのです。
様々な「やらなきゃいけないこと」に押しつぶされて、「社員を病気にさせない」という当初の目的を見失う人が多い中、いきなり幼虫がさなぎをすっ飛ばして羽化しちゃう感じで。

あ。「すごいでしょ、北折流の威力は」っぽくなってますか?
すみません、それは事実なんで、そー聞こえちゃうのも止む無しなんですが、今日言いたいのはそこではなくて、「スイッチ入ったら、ガンガンにできちゃう保健師さんたちの底力」のことなのです。もともと何一つ武器を持たないまま激しい戦闘地帯で平和維持活動ですからね。そりゃ、強い意志があってこそです。うまくは生かされてないだけで、その強い思いが確実に存在するからこそ、ちょっとした刺激ではじけることができるのだと、ぼくは思ってます。
例えばね…。
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ごくありきたりの「高血圧対策」で、誰もやらないとわかってても「減塩しましょう」と言ってた人が、いきなり「ぼくシュッシュくん」ですからね。ドボドボドボっとかけちゃう醤油差しを廃止して、社食にスプレー式の醤油を配備する。それだけで「いやじゃない減塩ってありなんだ」を楽しく啓蒙することができる。その気づきがあった後なら、保健指導もしやすくなる。
誰も読まなかった保健だよりも変わりました。「社内N0.1イケメンの、バリウム体験リポート」は出て来るわ、「デキル男の朝食探訪」とかで管理職が自宅で朝何を食べてるかのリポートは出て来るわ。こーしたことの積み重ねによって社員さんの心をこっそりワシ掴みにしておけば、「医者でもないくせによ」状態も、どんどん解消されるってもんですね。2017072014220001.jpg
それでも中にはありますよ。「健康推進は堅苦しい方法でやらなければならない」という頑なな考え方のもと、せっかく頑張って作り直したのを元に戻しちゃう上司も。「明朝体かゴシック体以外は使用禁止」、みたいな。でもね。ゴシックしか使ってない、パッと見ほぼ同じ「お知らせ」なのに、「お得感と親しみやすさ満点のお知らせ」にきれいに作り直してた実例も発表されてました。

そして極め付きは、「10年前に大阪で北折を見た」という保健師さん。
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まさに10年前、2007年のご自分のスライドを披露してくれました。ここにある「トワの別れ」というのは、「『●●とは』みたいな説明モード全開な話は、お客の心がどんどん離れて戻ってこないですよ」という北折用語。そして北折研修の常套ターム、「『ありがち』は人の気持ちを遠ざける」。このコマのイラストは、水戸黄門の印籠。これが出てきたら、「通り一辺の食事指導するから、控えおろう!!」の目印です。思いっきりド頭から、ドンピシャでやらかしちゃってますねー。
それが今やなんと!!20人しか来なかった社内健康教室が、120人の大盛況!!しかも、アンケートの「自由記述欄」にめっちゃびっしり書く人が続出なのです。わかる人はわかると思います。ふつーは「9割9分はまったくの空欄」で、ほんの数文字程度が数人なのですよ、会社の健康教室では。そらもうたまらんうれしさでしょう。
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でも、この人の恐ろしさはこんなものではないです。
ちょっと前に会社の記念式典の際に、ぼくを記念講演で呼んでくれたんですね。ところが、その日は有休申請してる人が多いというウワサを耳にしちゃったんですよ。ま、式典なんて人の話を次々聞かされるだけですからね。でも許さないわけです。怒りに任せて(?)、「ついつい来たくなる」チラシ作って、トイレやらあちこち貼りまくった結果、なんと休んで遊びに行く予定だった人20人中18人を、出席させちゃってますから!!
いやー、すげーポスター作ったなとは思ってたものの、休む気満々の人まで来させちゃってたとは
知らなんだ( ゚Д゚)!
…とかなんとかの発表を次から次へと聴かされちゃったら、もうヤバいでしょ。最後にコメント求められても、「あの、これ以上言うと泣きますんで」くらいしか返せなかった北折でございました。
(見たいですか、そのポスター。リクエストが多ければ載せちゃおっかな?)

ちなみに、3年前の研修のこと、ぼくブログに書いてました。ご参考までに。
http://blog.kitaori.jp/article/101659907.html
ここに自分で書いてた、夢のひとつが実現したんですねー。たまらんでかんわ。
ちなみについでに言いますと、その人、今回めっちゃ悔やんでたことがありまして。
それは、自分の発表の締めのことば。
「今回初めて参加の方も、今日から同じ仲間、『北折チルドレン』ですから!!いっしょに楽しみましょ!!」ってのを、めっちゃ言いたかったのに忘れちゃったんだそーで。「北チル、北チル」と、夜中までずーっと悔やんでおられました…。

そんなこんなでね、「武器を持たないのに」と書きましたが、ペンが剣よりも強いのと同様、武器じゃない武器は、いっくらでも手にすることができるのです。スイッチさえ入れば。
思いは強いのに(強かったはずなのに)、じょーずに生かせてない人、まだまだ全国にたくさんいらっしゃるはずですよね。ガンガン活用してください。どこでも行きますんで。日本全国「北チル化」計画、一緒に推進してくださる方、大募集でーす!!
posted by kitaori at 16:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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